生命力に色の群れが咲き誇る、塗りの迫力
花や動植物たちのみずみずしい生命力が、アクリル絵具や水彩絵具によってキャンバスの上に再び息を吹き返す、それが星きさらさんの絵の楽しさです。あえて輪郭をクリアにせず、グラデーションを効かせ何層もの色の群れが咲き誇るように構成されるタッチは、彼女の心眼に写った”新しい景色”を私たちの印象深くへ吹き込むのに十分な迫力を備えています。ボタニカルな華やかさだけでなく、それらの合間に時おり、鳥や動物たちが騙し絵のように調和していることに気づくでしょう。その万華鏡のように優美な絵は、個展や各種グループ展などでも高い評価を受けています。仙台四郎展には第3回で初めて参加。星さんの絵の世界に忍び、彩り鮮やかな色たちに洗われるようにして新しい四郎の姿が見事に誕生しました。
profile
アーティスト。1983年、神奈川県逗子市生まれ。2006年、武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業後、制作活動を開始。最近の展示に、「鳥がみている空」(2017年、日本橋・gallery2*3)、「星きさら原画展」(2018年、原宿・グラニフ原宿ギャラリー)、二人展「雨の音、緑の音、風の音」(2019年、神保町・文房堂GalleryCafe) など。商業施設でのイベント協力やワークショップ開催、オリジナルグッズの制作なども通じて生活に寄り添う絵を目指し幅広く活動中。2014年、「graniph Tshirt Design Award 2014」にて金賞受賞。2018年、「ワンダーシード2018」にて入選。